若干色褪せが気になる黒シャツを染め直すために、以前ジャケットの染め直しに使った「PAC FABRIC DYE」を再度購入しました。
で、ついでにこの染料を染められなさそうなものに使ったらどうなるか、試しにやってみることにしました。
【※自分はあくまでダメ元で実験しただけであり、同じ方法でも染まるかどうかは不明なうえ、特にレザーは使い物にならなくなってしまう可能性も高いので、同じことを試す場合は自己責任でお願いいたします。】
注意点
これはしつこいぐらいに強調しておきたいのですが、PAC FABRIC DYEでポリウレタン等の化学繊維が染められないことはオフィシャルに説明されています。
また、レザーはそもそも染色が想定されておらず、使うべきではないことが明白です。
これは完全に私の実験精神による記事化であり、「真似しないでください」という注意喚起を含むことを予めご了承ください。
何かあっても一切責任は負いません。
今回の実験材料
今回染めを試してみたものは3つあります。
まずはユニクロのスーパーノンアイロンスリムフィットシャツ。
襟などの生地のエッジ部分がちょっと白く抜けつつあるのが気になります。
これは綿100%なのでまず問題ないでしょう。
次が、同じくユニクロのウルトラストレッチスキニーフィットジーンズ。
これは前に同じのを2つ持っていることについて書いたことがあるのですが、そのうちの長く履いている方の色褪せが気になっていたので、一緒に染めてみることにしました。
このように並べてみると、古い方(手前)が明らかに白っぽくなってしまっています。
このスキニージーンズの生地は「93% 綿、5% 複合繊維(ポリエステル)、2% ポリウレタン」となっており、この白っぽい部分が伸縮性のある化学繊維が露出しているのか、黒く染まった綿の色が抜けてしまっただけなのかによって結果が変わってくると思われます。
そして最後に、カビが生えてしまったため「捨てるよりは…」と試しにカビキラーをかけたらえらいことになってしまった無印良品のシープレザーの手袋です。
これは本当にダメ元です。いよいよ完全に使えなくなるかもしれない覚悟で染めます。

PAC FABRIC DYEの「SUPER BLACK」を使用
前にジャケットの染め直しに挑戦した時は、元々が黒い服を黒に染め直す用の「BACK TO BLACK」を使いました。

対する今回は、色が抜けてしまった手袋に使うこともあり、PAC FABRIC DYEの中でも黒くない生地を黒く染めるための「SUPER BLACK」を使うことにしました。
で、作業工程は例によって公式サイトを見てくださいという感じなのですが、前回使ったバケツでは作業が大変だったので、ダイソーで新たにバカみたいにデカいタライを買ってきました。
15リットル入ります。150円です。
というわけで染色。染料液の色は「超濃い藍色」という感じです。
さあどうなるか。
結果
まず、黒シャツはもちろん成功です。
撮影場所の選定をミスって写真だと全然分からないんですが、古ぼけた感じがだいぶ改善し、新品時の黒さにかなり近付きました。
ただ完全に真っ黒とまではいかないです。
↓
そして、黒スキニーも(これまた写真が白飛びしてしまいましたが)うまくいきました。
ストレッチ性のある繊維が露出していたわけではなく、コットンの部分が色落ちしただけだったということでしょう。
↓
しかし、染色後に乾かしたところ完全にバッキバキに硬くなってしまい、「もう終わった」と思いました。
「レザーをお湯で洗ってはいけない」というのはこういうことなんですね。
皮革のしなやかさの源泉である油分が流れ出た状態でさらに水分まで乾いてしまうと、ガチガチに固まってしまいます。
指を入れる事すらできず途方に暮れたのですが、このあと丁寧にもみほぐしながらマスタングペーストを揉み込むと徐々に柔らかさを取り戻し、無事着用できるところまで復活しました。
結論
綿100%、あるいは綿が大部分を占める服なら、ほぼ問題なく染められるでしょう。
しかし、やはりこれはレザーに使うものではありません(当たり前だ)。
手袋の薄いレザーだからなんとかなりましたが、これが革ジャンやベルト、バッグ等、厚手のレザーを使った製品であれば確実に「もう捨てるしかない」という状態になってしまうと思います。
薄いレザーにしたって、今回はたまたま捨てずに済んだだけです。
皮革製品の染色には専用のものを使いましょう。
コメント