着せ恋の喜多川海夢ちゃんに影響されて同じ位置にピアスを開けることにしました(※中年男性)。
ピアスを開けること自体は初めてではないので、せっかくなので知っている情報や注意点をまとめて書いておこうと思います。
ピアスの種類や配置決めについてなど、あまり詳しくない方にも分かりやすいような表現を心がけます。
なぜ急にこんな意味の分からんことを言い出したのか
ちょっと前置きとして色々書くので、興味のない方は次のピアス配置の項目まで飛ばしてください。
私は幼少期から人付き合いが非常に苦手で、自分に自信がありません。
当然のように、若い頃にはいわゆる「スクールカースト上位」的な人たちとはほとんど交流がありませんでした。
そんな苦い思い出も影響してか、私は流行りの「オタクに優しいギャル」的なストーリーを素直に楽しむことができません。
しかし、その手の作品群とは全く異なる魅力を持つ「その着せ替え人形は恋をする」は連載初期の頃から楽しみに読んでいます。
好きなことに対して愚直に努力を積み重ねる職人気質の五条新菜と、好きなことへの熱意を隠さず常に全力一直線の喜多川海夢という組み合わせには、よくある「なんでこんな冴えない奴が可愛い女の子とくっつくの???」的なちぐはぐさがないんですよね。応援せずにはいられません。
そんな折、髪が伸びて耳が隠れるようになってきたこともあり、私は学生時代以来となる十数年ぶりにピアスをしようと思い立ちました。
日々「もっと自信を持って生きられたらいいのにな」と感じながら過ごす自分にとって、ピアスは多少なりとも自信を与えてくれるアイテムです。
そこでふと思ってしまいました。
「海夢ちゃんのピアスの配置かっこいいよな」と。
そして「あんなメンタルで生きていけるようになりたいな」と。
よし。やろう。
海夢のピアスの配置を考える
まず何より、ピアスを開ける位置を決める必要があります。
原作でもアニメでも左耳はよく出てくるので、参考になるシーンは数多くあります。
一方、右耳は髪の毛に隠れていることが多いうえ、上側のピアスの配置が(特に連載初期の頃は)上寄りだったり中央辺りだったりと違って見えることがあります。
アプリ「マンガUP!」で公式に無料公開されている範囲内だと、帽子を被って耳を出している68話で確認するのがおすすめです。
正面から全てのピアスが写っているコマは珍しいので、これが一番配置の参考にしやすいのではないでしょうか。
もちろん漫画の登場人物ですから、場面ごとの絵のテイストによってピアスの配置が変わって見えるのは当然ですし、そもそも現実の人間とは顔のパーツのサイズ感が全然違います。
さらに、現実問題として、耳の形というのは人それぞれかなりの個人差があります。
なので、「全く同じにはできない」という前提で、おおよそこれぐらいのバランスでの配置を目指すことになるでしょう。
この絵は鏡写しではなく正面から見た図です。
なので、左が右耳、右が左耳です。
右耳は、耳たぶ(イヤーロブ)に2か所と、軟骨の上の方(ヘリックス)に1か所。
左耳は、耳たぶから耳の真ん中あたりにかけて、おそらく等間隔に4連。そして長いピアスで軟骨を貫通するインダストリアルです。
※余談ですが、このピアス配置は「合コンに行ったら女がいなかった話」の蘇芳さんにかなり近い形で流用できます。
どんなピアスを使うか
使うピアスはいわゆる「ボディピアス」と呼ばれる、太めのピアスになるだろうと思われます。
特にリングのピアスは、ポストが細い一般的なファッションピアスとは全然別物なので、コレジャナイ感が出てしまいます。
なるべく忠実に再現したい人は注意しましょう。
①ピアスの太さ
ピアスの太さの単位はG(ゲージ)で表します。
ゲージの数字が小さいほど太くなります。
耳たぶのピアスで16G(1.2mm)か14G(1.6mm)、軟骨ピアスで14Gが一般的です。
全部14Gで統一すると管理が楽です。
②ボールの大きさ
ボール(キャッチ)の大きさは、一般的に直径3mm、4mm、5mmがあります。
定番は4mmです。
いかついと感じるなら、小さめの3mmだと控えめな感じになりますが、3mmは実際に手にしてみるとかなり小さいので、回して固定するのに慣れが必要です。
5mmになるとかなり大きく目立ちます。
③ピアスの形状
以下、実際のピアスの種類について紹介しますが、同じ太さでもメーカーが違うとネジがうまく合わなかったりするので、ピアスは同じお店で買うのがおすすめです。
私はいつも、From da Phactoryさんでチタンのピアスや透明ピアスを買っています。
耳につけたときに丸いボールだけが見えるピアスは「バーベル」と呼ばれるタイプです。
このボールはネジ止め式になっており、2つある両方とも外せます。
そのため、耳の表側からでも裏側からでも通すことができ、着脱がしやすいです。
似たようなまっすぐのピアスで、片方が平らになっているものを「ラブレットスタッド」といいます。
口周りのピアスや舌ピアスに使われるものです。
ラブレットスタッドは外せるのがボール側だけなので、耳につける場合は裏側からしか通せないため、慣れていないと穴に通すのが難しいです。
また、裏側に汚れが溜まりやすい印象があります。
しかし、マスクの紐や、頭を拭くときのタオルなど、圧倒的に引っ掛かりにくいのがメリットです。
耳たぶ一番下のリングのピアスは「キャプティブビーズリング(CBR)」というタイプのもの。
これは、凹みのあるボールをCの字型のリング部分でカチッと挟む構造になっています。
リングピアスとして一番定番なのがキャプティブビーズリングだと思いますが、ボールをなくしてしまうことがありえます。
蝶番(ちょうつがい)でパカッと開く「ワンタッチセグメントリング」というのもあるので、それも選択肢になるかもしれません。
キャプティブビーズリングっぽい見た目になるよう、可動部にボールをデザインしたものも存在します。
リング状のピアスで着脱しやすいものがいい場合は、海夢とは違う感じになってしまいますが「サーキュラーバーベル」もおすすめです。
これは文字通り、バーベルピアスがぐぐっと丸く曲がっているものです。
こういったピアスの素材はほぼステンレスかチタンです。
作中では44話以降、ピアスが黒で描かれるようになっていますが、個人的には色つきピアスはアレルギー等が不安なので、少なくとも穴を開けてからしばらくは普通の銀色のピアスを使う方がいいように思います。
開ける順番を考える①:左耳の下4つ
最初に書いたとおり、私はピアスを開けるのが初めてではありません。
その上で、経験上、ピアスを複数開ける前には一番最初にバランスをしっかり考えて位置決めをしないと後悔することを強調しておきたいです。
ここでちょっと「右耳と左耳のどちらを先に開けるか」というところから考えてみましょう。
いや、もちろんどっちでもいいのですが、個人的には左耳の4連ピアス(ABCD)の位置を決めてから右耳のピアスのバランスを取る方がやりやすいのではないかと思います。
ただ、先にも書きましたが耳の形は人によって全然違います(超重要)。
「耳のどこからどこまでが軟骨か」というのも、人によってかなり差があるようです。
なので、左耳のA~Dの4つのうち、一番上のDは軟骨に穴を開けないといけない(=痛いし治るのに時間がかかる)可能性があります。
「軟骨ギリギリの境目」のような位置に穴を開けようとするとズレやすいため、そういう場所を避ける必要も出てきます。
そのあたりも含め、4つのピアスをなるべく等間隔に配置するのはかなり難しいので、個人的には自分でピアッサーで開けるのはちょっとおすすめしにくいです。
以上を踏まえたうえで、まずは最も一般的な耳たぶピアスの位置にくるAの場所を決めます。
耳たぶのピアスは、正面からちゃんと見える位置にするのがポイントです。
ピアスが内側すぎると、顔の輪郭に隠れて見えなくなるので気を付けましょう。
そして次に4連の一番上のDの配置を決めます。
AとDの位置を確定させてから、その間隔を3等分してBとCの位置を決めるのがいいのではないかと思います。
その過程で、「ちょうど軟骨の境目だから、もうちょっと下の軟骨がない場所にしよう」とか、「AとBの間隔だけちょっと狭くなるけど仕方ないか」など、自分の耳の状態に合わせる必要も出てきます。
まあ、2次元の実写化って難しいよねということで、ある程度は妥協しないといけないことを理解しておきましょう。
先に書いた通り、海夢も場面によってピアスの配置が下寄りだったり上寄りだったりするので、あまり強くこだわりすぎる必要もないでしょう。
開ける順番を考える②:右耳の下2つ
右の耳たぶのEは、左のAと左右対称の位置に開けます。
そしてEの少し上のFは、Bと対称の位置あたりにあるシーンもありますし、もうちょっと上寄りにしてBとCの間あたりに開けるのも良いバランスではないでしょうか。
開ける順番を考える③:左右の軟骨ピアス
残りの2か所、左のインダストリアルと右のヘリックスは軟骨ピアスになります。
軟骨ピアスは痛みに弱い人は本当に痛いらしいので、麻酔ありで開けてくれる病院でやることも検討しましょう。
右耳のヘリックスは、漫画では「耳の一番外側寄り」のような位置に描かれることが多いです。
左耳のインダストリアルも描写にバラつきがあり、Dのピアスに近かったり離れていたりするので、ピアスを通す角度は好みで決めてしまうしかないでしょう。
舌ピアスの描写について思うこと
海夢といえば舌ピアスもしているのですが、舌ピはさすがに怖いので断念しました。すいません。
ただ、それに関連してちょっと書いておきたいことがあります。
アニメで舌ピアスが省略されてたの、あれダメですよね。
マンガの単行本では早い段階で舌ピアスの存在が明かされていましたが、海夢が舌を出してピアスが明確に出てくる印象深いシーンといえば、やはり原作38話の夏祭り回です。
あのシーンは本当に重要です。
耳のピアスを外して浴衣姿の、いつもと違う喜多川さんに見とれる五条くん。
そして喜多川さんの舌がかき氷のシロップで凄い色になったのを見てビビる五条くん…
そう、お分かりでしょうか。
これ、普通は逆なんですよ。
おそらくほとんどの人が、「ブルーハワイのかき氷で舌が真っ青になる」ことは知っていても、ギャルに舌ピアスをいきなり見せられたらビビります。
読者の目線でも「わっ!本当に舌ピしてる!」です。
でもこの2人はそうならなくて、五条くんは海夢との付き合いの中で舌ピアスを見慣れている一方、今まで夏祭りなんか行ったことがなかったので、舌ピアスではなく「シロップで舌に色がついたこと」にビビってしまうのです。
真面目すぎるほど真面目に生きてきて、海夢に知らない世界を教えてもらっている途上の五条くんだからこそ、舌の色に驚くくせに舌ピアスは完全スルーなんです。
そんな2人の関係性を、読者の一般的な感覚との対比で極めて自然に描写している名シーンだと思います。
だからこそアニメでちゃんとやってほしかったなあ。
実際の穴開けについて
というわけでピアスを開けていくわけですが、失敗談も含めてけっこう長くなってしまいそうなので、何回かに分けて今後ピアスを開ける過程について書いていこうと思います。
時間がかかるかもしれませんが、興味のある方はお付き合いいただければと思います。
【後日追記:右耳完成しました↓】
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