【テレワーク体験談】在宅勤務のメリット・デメリット

私が在宅勤務、いわゆるテレワーク(リモートワーク)を始めてから2年ほどになります。
フリーランスではなく、企業に雇われて自宅で働くという文字通りの在宅勤務です。
昨今の新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、唐突にテレワークの推進が叫ばれていますが、自分自身の経験から自宅で働くのはメリットもデメリットも結構色々あると感じていますので、発達障害当事者としての視点も交えつつまとめてみようと思います。

・メリット

まず、メリットから挙げていきます。

①通勤時間がゼロ秒

まずはやっぱりこれ。いや本当に大きいです。
私は過去の約10年間のサラリーマン生活において、基本的にずっと片道1時間の電車通勤をしていましたが、「思えば膨大な時間を無駄にしてきたなあ」と感じています。

意識の高いビジネスマンは電車通勤の時間を読書やニュースチェックに充てているのでしょうが、そういう問題でもなくて、私は発達障害特性もあってか周囲を人に囲まれる状況自体がかなりのストレスだったので、毎日相当な体力・気力を消耗していたのです。
立ちっぱなしだと疲れる、というのは当然ながら、座れたとしてもその疲労感はさほど変わりません。

他方、在宅勤務だとこのダメージがないぶん、HPほぼ満タンの状態で始業に臨めるので、オフィスで働くより在宅勤務の方がエンジンのかかりが良いと感じています。
そして、睡眠時間が長く確保できることは言うまでもありません。
会社側にとっても、定期代の支給が不要になるのは大きなメリットではないでしょうか?

②人目を気にせず仕事ができる

私は視線恐怖症というほどではないものの、人の目線が気になるたちで、仕事中も常に周囲に注意を払ってしまっていました。
別に業務と関係ないウェブサイトを開いたりせず、まじめに仕事をしている時でも、後ろを人が通ると「ビクッ!」っとなってしまうのです。
しかし、在宅で働くのであれば当然そのようなストレスとは無縁です。

また、私は作業中に大きい声で独り言をいうことが多く、オフィス勤務の頃は常にそれを我慢していました。
自宅で働いている今は、たまに奇声レベルの独り言を出してしまっても周囲に迷惑をかけずに済みます(※さすがにマンションの隣室に聞こえるような音量ではない)。

③テキストによる業務指示の明確化

私は「口頭での業務指示を聞き取る・即座に理解する」ということが非常に苦手で、自分が担当する業務の全体像を理解するのにいつも時間がかかっていました。
しかし、在宅勤務では多くの場合、業務指示がチャットワークやSlackによる文章で飛んできます。
「文字を打っているとやり取りに時間がかかる」と思う方もいるでしょうが、指示を受けた側がメモを取る時間や「これ何でしたっけ?」という確認の時間が省けるので、むしろ時間の有効活用になると私は感じています。

また、どこの企業でもそうだと思いますが、仕事というのはとにかく俗人化しがちです。
担当者しか知らない業務のやり方があり、後任者にはそのやり方が口頭で引き継がれ、その人が急に休んだりいなくなったりするとブラックボックス化された仕事が回らなくなるという光景は、おそらく日本各地で日々繰り広げられていると思います。
ですが、対面ではない在宅勤務スタッフに業務の切り出しをすると、指示出しの簡素化のために明文化されたマニュアルは必須となり、業務内容の見える化や、マニュアルのブラッシュアップによる業務改善が大きく進む要因にもなります(マニュアル整備がほとんどされていない企業は大変でしょうが)。

④急な子供の体調変化に対応しやすい

我が家では現在、平日の家事は私がメインでやっています。
幼稚園に通う子供の送迎も主に私の担当です。
で、子供のことで正直「これぐらいなら仕事休みたくないのに…」という場合があります。

例えば「子供が少し風邪気味で休ませるけど、すぐ病院に連れていく必要はなさそう。とはいえ年齢的に一人で留守番させるのはまだちょっと…」みたいなパターンですね。
この程度であれば、在宅勤務なら休まず出勤することも不可能ではありません。

もちろん状況によりますが、「ある程度の年齢の子供が布団で寝ている様子を横目で見ながら仕事をする」というのはわりと可能なので、私はこのような場合「子供が休んで寝ているので早退させていただくかもしれません」と断ったうえで出勤しています。
(※会社によるかもしれませんが、私のところは自宅PCでタイムカードを押すことを「出勤」と呼んでいます)

通勤時間が無いこともあって、このあたりの仕事を休むべきかどうか微妙な状況において、判断に余裕が生まれます。
もちろん、小さい子供が熱を出したときや、自分自身の体調不良も含め、やむを得ない場合には有休休暇を使って休んでいます。

⑤お迎えを理由とする時短勤務が不要になるかも?

これは私自身の体験というより、やってみて気付いたことです。
育休明けの女性会社員の方は、多くの場合「子供の保育園のお迎えの時間に間に合わないから」というやむを得ない理由で時短勤務を選択せざるを得ません。
例えば「会社の定時が17時、通勤時間1時間強、保育園のお迎え時間は18時まで」のような場合に、定時まで仕事をしていたらお迎えが遅れてしまうわけです。

しかし、自宅近くの保育園に子供を預けて在宅で働くのであれば、この通勤時間1時間をカットすることで時短勤務が不要になります。
「早上がりで会社や同僚に迷惑をかけていないか?」という気疲れから解放されるうえ、給料も減らずに済むのは大きいでしょう。

・デメリット

もちろんメリットばかりではなく、デメリットもあります。

①太る

これはよく言われることですが、運動不足は切実な問題です。
通勤のストレスが減るのは在宅でないと得がたい魅力ですが、それはそれとして、不規則に揺れる電車の中で1時間足を踏ん張って立ち続けるというのは、実はかなり体幹に効くトレーニングだったような気もします。

また、オフィス勤務だと事務職でも歩く機会は多いですが、在宅だと休憩にも食事をとるのにもほとんど歩いて移動する必要がありません。
健康管理のために、意識的な運動が必須になります。

実際、私は家を出なくなってかなり太ってしまい、毎日の筋トレを挫折したのち、現在は「常時もも上げ歩きをする」「なるべくエレベーターは使わず階段を歩く」というのを意識しつつ、続けやすい運動を取り入れることでどうにか体重をキープしています。

【ダイエットにおすすめの動画】続けられる運動と意識すべきポイント

②顔が変わる

これは同じことをTwitterで書いている人を見かけて「あるよねー」と感じたのですが、人間の顔は人に見られているかどうかで結構変わります。
エビデンスがあるのかは不明ですし、これに関してはあまり同意してもらえないかもしれません。
ただ、休職経験がある方ならおそらくご理解いただけるでしょう。

オフィスで働いていれば、自覚は無くても表情を作っており、顔は常に多少緊張しています。
それに対し、自宅で誰にも会わない生活を続けていると、紫外線や外気に触れないことによるものか、肌ツヤは良くなるものの、表情筋を使わなさすぎて顔に締まりがなくなり、結果として妙に幼い印象の顔に変化していきます。
悪く言えば中年ニート特有の顔立ちに近付いていきます。

個人的に人と会わずに済むのは嬉しいですが、それも良いことばかりではないなあと感じています。

③人が集まったとき特有の意見交換はやりにくい

ウェブ会議システムを用いた話し合いは、使うシステムにもよりますが体感としては4人程度が限界です。
ブレインストーミング的に数人で顔を突き合わせてアイデアを絞るときの、互いの表情に触発されながら意見を交わすあの空気は、(私自身は苦手ですが)対面だからこそのものだな、と感じています。

また、これもあまり好きなわけではありませんでしたが、オフィスで必ず発生するのが昼食時や休憩時の雑談。
雑談からは意外と社内の色々な話が漏れ伝わってくるものですが、在宅勤務だとその手の雑談に相当するものはほぼ発生せず、他部署のちょっとした状況変化を耳にする機会はほとんどなくなります。
結果的に、スタッフレベルだと自分の担当業務以外の情報が入ってこず、会社の現状の全体像がつかみにくいというのはありそうです。

④向き不向きがある

当然ながら、衆人環視の環境の方が業務効率がいいという人もいるでしょう。
悪く言うと「人目が無いとサボってしまう」というか。
そういう人にとっては、オフィス勤務もしくは常時WEB会議接続の環境が向いているのではないかと思います。

今から突貫工事で在宅勤務を導入しようとしている企業も多いようで、IT担当の人は地獄だろうなあと思いながらニュースを見ているのですが、まあ個人的にはデメリットよりもメリットの方がはるかに大きいと感じています。
これを機に在宅勤務が一気に浸透し、様々な社会問題の解決にもつながればいいな、と思っています。

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