【発達障害】持ち家恐怖症

ここ数回、引越し関連の話というカテゴリーでブログを書いているとおり、私はこの春に引っ越しました。
その際の物件選定には、広汎性発達障害の長男と、ASD(自閉症スペクトラム)である父親の私という、発達障害親子の都合が大きく反映されました。

今まで住んでいた場所から引っ越した最大の理由は、今年6歳になる長男の小学校進学を考えたためです。
妻は以前から4人家族で十分住める住居への引越しを視野に入れており、一戸建てを買う前提でずっと物件探しをしていました。
そして、家族で住宅展示場に行ったり、中古住宅を見学したりしていました。

しかし、その過程で私は今まで自覚していなかったあることに気付きました。
「持ち家を買って定住することを考えるだけで吐き気がする。」

そうは言っても家族のためです。
当然、子供たちのためには広い部屋があったほうがいい。
しかし、2年ほど前に条件にぴったりマッチした中古住宅に出会い、ローン審査が通り、頭金の支払いをしようという段階になって、私の体調は過去最悪レベルに悪化しました。

結局その物件はキャンセルし、そのまま当時入居していた賃貸物件に住み続けました。
その後、私自身の発達障害傾向が発覚し、2度の発達障害検査を経てASD(自閉症スペクトラム)との診断が下ったのは、このブログで書いてきたとおりです。
その間、私はずっと「なぜこんなに家を買うのが嫌なのだろう?」と考えてきました。

長男が通う療育の先生に聞いた話だと、特定の住環境に強い嫌悪感を示す発達障害当事者は実際に存在するそうです。
人によって、それが部屋の間取りだったり、天井の高さだったり、あるいは立地だったりするようです。
では私自身はというと、これは仮定でしかありませんが、おそらく逃げ出せないことに対する恐怖感が強いのではないか?と考えています。

以前このブログで書きましたが、私にはちょっとした家出癖というか、脱走癖のようなものがあります。

鬱病患者、行方不明になって警察のお世話になる

最近は鬱症状の落ち着きもあって、衝動的に家を飛び出してしまうのは我慢できていますが、この行動には「この家をほったらかして姿を消しても別に何も起こらないし平気平気!」という感覚が根底にあるように思います。
実家は一戸建てでしたが、自分自身に権利義務が紐付いているわけではないですし、大学生になって以降は賃貸暮らしで、自分が突然消えても(まあそれはそれで問題になりますが)賃貸借契約が解除され、私の荷物が処分されるぐらいで、そのうち誰か次の住人が入居するでしょう。

この「自分が突然消えてもたいした問題にはならない」という考えは、私の家出行動の原因だったと同時に、私にとっての精神的なバッファー、緩衝材になっていたように思うのです。
精神的にギリギリだった時期も、この「大丈夫、いつでも消息不明になれるし」というのが最後の砦となって、自分を守ってくれていました。

そんな自分が家を買ったらどうなるか。
おそらく精神的な破滅が待っていたと思います。
いや、どんな状況であれ自分が突然姿を消したら家族が困ると思うんですが、そういう話ではなく、私にとって家を買うというのは唯一の逃げ場を潰すことと同義なのです。

そんなわけで賃貸住まいを継続することになり、引越しのために物件を定期的にチェックしていたところ、良い賃貸物件が見つかったので引っ越した次第です。
立地の選定は、長男が入学予定の公立小学校で決めました。
前に住んでいた校区の小学校も評判自体は良かったのですが、生徒数がかなり多いというのが気になっており、広汎性発達障害の長男にはできれば生徒数が少ない学校のほうがストレスが少ないのでは?と考えたのです。

今回の引越しが子供の成長にどのように作用するか、現時点では分かりません。
ただ、ひとまず私も長男も心穏やかに生活できています。
なんとも自分勝手な話だと自分でも思いますが、ひとまずは精神的に落ち着く住環境が継続できてよかったです。

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