「発達障害だから恋愛に失敗したと思っていたがアレは違ったのでは?」的な話

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発達障害当事者によくあるのが、「人との距離感をつかみ損ねることによる友人関係での失敗」的な話です。
そして、当然そこには男女関係もついて回ります。聞く限りでは男性の方が「なかなか彼女ができない」という印象が強いです。
私自身、人間関係構築の下手さゆえに色々と失敗してきたのですが、ある件についてふと「ん?アレは自分は何も悪くなかった気がするぞ?」と急に思ったので、こんな話をネット上に放流するのは正直嫌なのですが、過去を清算するためにもこのブログで書いておこうと思います。

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自分だけ彼女ができない!

私は30代で診断がついたASD(自閉症スペクトラム)です。
10代だった20年ほど前にはまだまだ発達障害は知られておらず、私自身そのような自覚はありませんでした。
しかし実際問題、中学から高校にかけては同級生との適切な距離感がうまく測れず、仲の良い友人がなかなかできないことが大きな悩みでした。
男同士でさえそんな感じなので、好きな女の子ができて告白しても「え、いや、気持ちは嬉しいけどそういうふうには見れないかな…ごめん…」と振られるのが毎度のことでした。

ただまあ恥ずかしい話、当時の私は女子に優しくされることに免疫がなさすぎて、レギュラーの「あるある探検隊」のネタにもあった「優しくされると好きになる!ハイ!ハイ!ハイハイハイ!」のレベルでした。
また、自分には「適切な手順を踏んで距離感を徐々に縮めていく」なんてことは男相手にさえ難しいわけで、そのうえ相手が気になる女の子ともなれば完全にコミュ障丸出しだったことは言うまでもありません。
今にして考えれば、「そんなに交流があるわけでもない男子にいきなり告られても反応に困るわな、そりゃ振られるわ」と分かります。

ともあれ、陰キャグループの仲間にも彼女ができていく中、私は高校を卒業するまでついぞ女の子と付き合うことはありませんでした。

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大学で友人はできたけど

その後、私は地元を離れて大阪の大学に進学しました。
土地柄もあって社交的な人が多く、少ないながら仲の良い友人ができましたし、ベースを弾いていたので音楽サークルでも歓迎され、バンド活動も楽しみました。
しかし、大学生になってもなお、彼女ができる気配は全くありませんでした。

高校までの体験から奥手になってしまい、あまり男女関係に積極になれなかったのもありますが、そうは言っても「さすがに大学生になったら彼女できると思ってたんだけどなあ!?」みたいなのあるじゃないですか。
ですが、その片鱗を感じさせるイベントすら全く発生しないのです。
こんな言い方をすべきではないですが、「全然イケてない奴でも彼女連れてるのにどうして俺は…」的な劣等感を抱くことも多かったです。

同窓会でイベント発生!ところが…

そんな中、大学2年の冬、二十歳の私は地元に帰省し、成人式に出席しました。
この時、小学6年生のクラスで同窓会をするという企画があり、そこで久々に再会したのがAさんでした。
私はこのAさんと意気投合し、その後も連絡を取り合う仲になったのですが、このとき私は「あれ?もしかすると今回こそはイケるんじゃね?」と感じずにはいられませんでした。

だってAさん、めっちゃメールしてくるし、「彼氏欲しいんだけど全然できなくてさー」とか凄い言ってくるし、その上ちょくちょく高速バスで大阪まで遊びに来てくれるんですよ。
それまでの非モテ経験ですっかり自信喪失していた私はその状況でなお不安だったのですが、誰に相談しても「いやそれは絶対イケるやろ!自信持て!」「既に付き合ってるようなもんやん!絶対その子告られるの待ってるって!」「お前にもついに初彼女か!本当に良かった!」と背中を押されまくりました。
そして私はAさんに告白したわけです。

しかし、その返事は聞き慣れたのと同じものでした。
「え、いや、そういうつもりじゃなかったんだけど…勘違いさせたんだったらごめん、ちょっと恋愛対象としては見れないかな…」

もうね、この時の絶望感は本当にとんでもなかったですね。
「友人皆が『絶対イケる』と太鼓判を押してくれた状況にもかかわらず振られるなんて、自分はやっぱりゴミみたいな人間なんだ」という悲しみと同時に、何より辛かったのは「また勘違いしてしまった!女性から好かれるなんて自分には一生起こらないんだ!ちょっと親しくされたぐらいで調子に乗ってすいません!」と、自己評価が過去最低まで落ちたことでした。
なお、この後私は着信拒否されてしまい、Aさんとの関係はそこで完全に終了しました。

冷静に考えたらこれ俺悪くなくない?

当時、発達障害など知らないものの「自分は人と比べて人間関係を構築するのが苦手であり、人との距離感を詰める際には細心の注意を払わなければならない」と自覚しつつあった私は、Aさんとの関係構築においても距離感を誤らないようかなり気を付けていました。
しかし結果としては、誰に聞いても「それは確実にイケるでしょ」というレベルだったはずなのに振られてしまった。
これを受けた私のショックは、「自分は人間関係構築が下手すぎて誰とも付き合えないんだ、もし次に誰かを好きになってそれがダメだったら恋愛は諦めよう、一生童貞を覚悟しよう」と心に決めたほどでした。

が、今アラフォーに足を突っ込む年齢に差し掛かり、ふと当時の出来事を思い出した私は冷静に考えました。
あれは自分が距離感を見誤ったのではなく、Aさん側の距離感が異常だったのではないか?
というかあいつは誰にでも秒速で距離感を詰めて、自分のような恋愛経験の少ない男を勘違いさせまくっていたのでは?

もし自分ではなく、第三者として二十歳の大学生に同じようなことを相談されたら、私だって「いやそれは絶対いけるよ!」と言います。
そういえばショックのあまり当時の記憶は曖昧ですが、事前に相談していた友人が総出で慰めてくれただけでなく、Aさんの友達(同窓会で連絡先を交換していた同じクラスだった女の子)から「まさかこんなことになってると思わなくてごめん!Aにはよく言っとくから!」的なフォローがあった気がします。
あれ?俺が失敗したわけじゃなくない?

嫌なことは忘れよう

発達障害の人には、過去の嫌なことを突然鮮明に思い出してしまうことがある人が少なくありません。
私自身もそうで、こと今回書いたような恋愛方面で言えば、私に好意を告げられた女の子の当惑した顔が、「ああ、俺に告白されて不快な思いをしただろうな」という自虐的な後悔とともにふと頭に蘇ってくることがあります。

しかし、Aさんの件に限っては考えを改めることにしました。
彼女が無自覚だったのか今となっては知る由もないですが、これに限っては「お前が悪いんやろ!」と今なら言える(言わんけど)。
散々勘違いさせるようなことをして俺をもてあそびやがって!

なお、先に書いた通り「次がダメなら一生童貞」という覚悟だった私ですが、その次に好意を抱いた女性と無事交際することができました。
それが今の妻です。
アレなことを書くと私は妻以外の女性を知りませんし、結果的にそれでよかったと思っています。

まあ今回何が書きたかったというと、「人間関係で失敗したからといっても、必要以上に自分を責める必要はないのでは?」という話です。
発達障害の若い人で、異性との距離感の取り方が分からず、失敗を繰り返している人はきっと多くいるのだろうと思います。
そして、その中には「自分には恋愛をする資格なんかないのかもしれない…」と悩む人もいるでしょう。
しかし、そこまで考えすぎずとも、中には「相手が悪かった」というケースもあるはずですし、自身の心身の健康のためにも、自分を責めすぎないようにすることをおすすめしたいのです。

もちろん、思春期特有の感情が先走った自分に告白された女子には申し訳ない気持ちがあります。
また、発達障害特性ゆえに失敗してしまうケースは確実にあるので、自分でそうならないよう注意するのは当然のことです。
が、だからといって「自分は発達障害のせいでたくさんの女性に不快感を与えてしまった!生まれてきてすいません!」的な案件ばかりでなく、逆に自分が不適切な距離感を取られていたケースもゼロではないはずなのです。
「全部私が悪うございました、死んでお詫びします」という自責思考に陥る必要まではない、ということを心の片隅に置いておいていただければと思います。

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